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執筆者の写真たふ ぐす

セレプロ感想の再掲 1 2 3話編

モーメントなくなったし、固定ツイも変える予定なのでセレプロの感想をここに纏めておこうと思う(勿体ない精神)


一話

凪咲の素の声と、スナックのお姉さんの「もうやめてぇ~ メイク落ちちゃぁう」が好きだった

全体的に丁寧に作ろうという努力が見えますね

でもまだ作品の評価は出来ないかな……!


二話

広海の広海たる所以が数秒でバチバチに詰まってたな

それ今言う?みたいな……

そういうとこだぞ広海(でも好きだぞ)


三話

時期を逃す前にセレプロ3話について語ろう

冒頭の玲那のモノローグ、めちゃくちゃ美しくて好きなんですよね

「貴方にはもう会えない」「寂しい」という事実と感情を一辺に伝える画期的なモノローグだから

すごい詩的な言葉なんだけど、でも詩的なことに意味がある。


玲那、別段クールというわけでもなく熱い訳でもないんですよね ただただ捻じくれている

なんで捻れてしまったかというと、そこには天沢灯の死亡事件が原因にあるわけで


でも捻れ方も何となく幼いんですよね

その証拠に、玲那の意見は同い年の鈴音にすぐ論破されてしまっている

そこから思ったのは、玲那の時はお姉ちゃんが死んだあの瞬間で止まっているのでは、ということ

今は尖っているけど、多分素の性格は子供の時のままだったりするんじゃないかなとか


玲那のあの反抗的な態度、割と甘えてるな~と思う

相手に対する甘えじゃなくて、これまでの自分の経験に対する甘えっていうか

「こんな態度とっても今までデカい事件にはならなかったしええやろ」みたいな


だって「落ちるって分かってても気持ちの折り合い付かないんです!」ってあの態度続けるの、公開オーディションの場において甘え以外の何ものでもないでしょ


中3の行動っていうより、小4くらいの考え方なんだよな

だから玲那のことは幼く感じるし、オーディションを何より甘く見ているのは玲那だと思う

「ライバル」という言葉を自分に言い聞かせて、何かしてる気になってるだけ


あと玲那と灯の関係、アイプラの長瀬姉妹と比較すると結構面白いなとマジで思っていて

というのも事故で姉が死んだ時期が違うんですよね

玲那は11歳のとき 琴乃が14歳のとき(丁度今の玲那ちゃんくらいの年ですね)


11歳っていうのは女子の反抗期が来る平均年齢だそうで、つまり玲那は反抗期ギリギリ来てないくらいで姉と死別してるんですね

だから琴乃のような姉に対する反抗的感情を抱くことは、とうとう無かった


琴乃は姉への償いのため、姉の代わりになるためにアイドルになろうとしてましたが、玲那はなんというか……姉が死亡したことでもう二度と得られることがなくなった姉成分を補給するためにアイドルになろうとしてるんですよね(この辺は漫画版に描いてある)(琴乃の解釈間違えてたらごめん)


姉の考えを、見ている景色を理解することで心の慰めとしようとしてるっていうか

オタクが聖地巡礼するような気持ちでアイドル目指してる

それってもう崇拝じゃないですか?

姉へ抱く感情が尊敬のまま止まり、そのまま3年が流れて、思い出は美化されて、崇拝に至ってしまったんじゃないか?

みたいな

まあ本編ではそんなこと全然描かれてないので、妄想として切り捨ててもらっていいんですが


ライブシーンの感想

これ、振り付けの殆どが左右反転させただけなんですよね

だからソロで踊ることも全然可能そう

二人別々で踊る所だけ打ち合わせで済ませれば、あの練習法はギリギリ成り立つ振りに仕上がってますね

そこにまず感動しました

ちゃんとストーリーに成果物が即してる


あと歌詞もすごい練られてるなって思いました

現在のスズレナの状況に即してるってのはもちろんなんですけど、その上で天沢灯の曲として成立している


これ、歌詞を要約すると「新人アイドルがステージの重みに負けそうになりつつ頑張る話」なんですよね

たぶん天沢灯が初期に出した曲なんじゃないかな

灯イズムとでも言うべきか、「命をかけて歌う」という意思がちゃんと歌詞に組み込まれていたり

「涙さえ 灯火になる」のところでちゃんと「灯」という文字が入っていたり、手紙で泣いたエピソードが盛り込まれていたりと、灯が生前歌っていた様子が思い浮かぶような楽曲で……

とても胸を打たれました


映像も勿論良かったですね

特に「眩しすぎるライト浴びたら」のところ

鈴音と玲那は別々に練習していたので、勿論ダンスの解釈も異なってくる訳ですが

最初の玲那のアップカット、硬い顔をしてるんですよね

たぶん玲那はこの歌詞にあまり良いイメージをもっていなかったと思うんです

なぜなら玲那はあの時泣いている姉を見て「アイドル稼業によって苦しんでいる」と勘違いをしたから(この辺りは漫画版参照)

だから姉が感じるステージへのプレッシャーを思い浮かべて、重い表情でこの振りを踊ろうとした

でも鈴音はステージで楽しそうに歌う灯を想像した プレッシャーをも糧にしている灯を

だからステージライトをもっと浴びせて!と言わんばかりの表情であの振りを踊った


その姿は生前の灯を過らせるものだったんじゃないでしょうか

あの時玲那が鈴音の方を見ていたのはそういうことだったんじゃないかな

だから最初見たときは、この一瞬ですげぇ情報量詰め込むじゃん……と驚きました


今回スズレナの話中心でしたけど、脇のキャラも大変魅力的でしたね

あざとさに撤しきれず、人の良さや懐の広さが見え隠れする凪咲

鈴音が不安がっている横でわざわざあだ名呼びで会話を始めるまこ

自我の強い山鹿など

残りのチームの話も楽しみです



セレプロ3話、歌という文化を通しての継承の話なんだよな……

天沢灯という遺伝子の継承

セレプロは2話でも継承の話をやってたし(セイラと鈴音)、裏テーマとしてあるのかもしれん


漫画版で玲那は灯の影響で苺好きだったんだけど、セレプロ3話では苺を残してるんだよね

苺を食べられなくなった玲那の心境を思うと心がギュッとなる 

姉が伝説となっても、テレビで黙祷をされても、まだ過去ではないのだろうな 玲那にとって


伝説って言葉、人に対しては死後にしか使われないと思う 普通は

ニチアサのレジェンド概念は抜きにして

あるいは、死に近くなるほど年月を重ねた大御所

「人は死ぬと英雄になる」というのは私の好きなラノベの言葉だけど、伝説にもなるのだと思う

人は死ぬと伝説となって、物語や文化や思い出となって、もう人ではなくなる

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